
大和ライフネクスト株式会社 ファシリティコンサルティング事業本部 ホテルサポート部統括課課長 松本卓真様 佐藤風音様
(取材:2026年2月)
大和ライフネクスト株式会社は、売上規模1,090億円、従業員数8,595人(2025年3月31日時点)を擁する大手総合管理会社です。
ホテルサポート部門には、特定技能1号238人、技能実習生579人の外国人材が在籍しています。
主な業務内容は、ホテルの客室清掃および共用部清掃です。
大規模な受け入れ体制を安定的に運用できている背景には、標準化された仕組みと自社開発ツールの存在があります。
一国集中による運用の標準化
国籍をインドネシアに統一している点が特徴です。これにより、
・教育教材の言語統一
・通訳・サポート体制の一本化
・文化的背景を踏まえた対応の標準化
が可能になっています。
多国籍対応の複雑さを回避し、教育やサポートの効率を高める設計です。
客室清掃・共用部清掃への集中配置
外国人材はホテル業務のなかでも客室清掃や共用部清掃に集中配置されています。
客室清掃ではスピードと品質の両立が求められ、共用部清掃では常時の美観維持が重要になります。
役割を明確化し、作業手順を標準化することで、一定水準の品質を維持しています。
自社企画・設計のeラーニングによる事前教育
教育面では、自社企画・設計のeラーニングを運用しています。インドネシア語のナレーション付きで、作業手順やルールを理解しやすい構成になっています。
現場任せにせず、事前に基礎知識を身につけてもらうことで、教育のばらつきを抑えています。
50項目以上の評価制度
3か月ごとの評価制度では、50項目以上の基準でチェックを行います。
評価項目は、
・清掃技術
・手順遵守
・報告連絡
・勤務態度
など多岐にわたります。
評価結果を丁寧にフィードバックすることで、技能実習から特定技能への移行率向上にもつなげています。
デジタルツールが支える組織運営
また、自社企画・設計のチャットボットや翻訳ツールを活用し、問い合わせ対応や情報共有を迅速化しています。
1,000人規模の管理では、属人的な対応だけでは限界があります。デジタル活用によって、管理の効率化と標準化を進めています。
生活面の基礎支援
入寮時には生活ルールを説明しています。
・ゴミ出し
・公共交通機関の利用
・医療機関の受診
など、日本で生活するための基礎知識を共有しています。
生活トラブルを未然に防ぐことが、安定稼働の前提となっています。
大規模な外国人材受け入れにおける課題
人数が多いほど、教育の質の維持や管理コストの増大が課題になります。
また、制度面では特定技能2号への移行の難しさもあります。長期的なキャリア設計については、引き続き検討が必要な課題です。
まとめ
大和ライフネクストの取り組みは、
・大規模受け入れを標準化で支えている
・客室清掃・共用部清掃に集中配置
・自社開発eラーニングと評価制度で教育を可視化
・デジタル活用で管理を仕組み化
が読み取れます
規模の大きさを、仕組みで支える外国人材活用モデルです。
企業データ
大和ライフネクスト株式会社
東京都千代田区飯田橋2-18-2 大和ハウス九段ビル (大和ライフネクスト飯田橋事務所)
売上規模:1090億円
従業員数:8595名
外国人材人数:1878名
