実務重視の育成が導くキャリア形成

株式会社セイビ大阪 代表取締役社長 島田有充様
(取材:2026年2月)

セイビ大阪は、売上高27億17万円、従業員数551名(本社44名、現場507名)のビルメンテナンス企業です。
外国人従業員は62名在籍しており、10カ国にわたる多様な国籍で構成されています。
それらの人材はオフィスビルや商業施設、ホテルなどの清掃現場に配置され、日本人スタッフとの混成体制で働いています。特定の国籍や人材だけでラインを分けるのではなく、通常の現場運営の枠組みの中に組み込み、日本人と同じ基準で業務を担う体制を取っています。

基礎徹底から始まる実務型育成

育成の出発点は、基本作業の正確性と安全意識の徹底です。作業手順を理解し、決められた通りに実行することを重視しています。
一定の水準に達すると、後輩への説明補助や作業割り振りのサポートなど、責任を伴う業務を段階的に任せています。いきなり役職を与えるのではなく、実務の積み重ねを通じて役割を広げています。
現場の中で信頼を得た人材が、徐々に中心的な役割を担う構造です。

現場経験の延長線上にある特定技能2号

セイビ大阪では、特定技能2号合格者が出ています。ただし、会社として特別な試験対策講座を体系的に設けているわけではありません。
日々の業務を通じて現場全体を理解し、判断力や責任感を身につけた結果として、2号に到達したと実感しています。本人の努力が大きく、会社は実務環境を通じて成長を支えています。
資格取得を目的化するのではなく、現場力の向上を積み重ねた先にキャリアが広がる形を取っています。

多国籍環境での運用

62名が10カ国に分かれているため、単一国籍に依存した運用ではありません。日本人スタッフとの混成体制の中で、現場ごとに調整しながら運営しています。
多国籍ゆえに、言語や文化の違いはありますが、作業手順と役割を明確にすることで、現場の安定を図っています。

定着を支える日常的な関わり

在留資格更新の支援や生活面での相談対応を行っています。特別な制度を設けるというよりも、日常的な声掛けやコミュニケーションを重視しています。
外国人材を短期的な労働力としてではなく、長く働く仲間として扱う姿勢が定着につながっています。

課題と今後

特定技能2号は依然として難易度が高く、全員が到達できるわけではありません。また試験対策と日常業務の両立も簡単ではありません。
それでも、具体的なキャリア到達例があることは、外国人材にとって大きな目標になります。
今後も、資格取得を目的化するのではなく、実務を通じた成長を積み重ねることで、結果としてキャリア形成につなげていく方針です。

まとめ

セイビ大阪の取り組みからは
・基礎を徹底し、段階的に役割を広げる育成
・実務経験の積み重ねの中から特定技能2号合格者が生まれている
・多国籍人材を混成体制で運用
・日常的な関わりを通じて定着を図っている

が読み取れます。

企業データ
株式会社セイビ大阪
大阪市西区江戸堀1-10-8

売上規模:27億円
従業員数:551名

外国人材人数:62名

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